2012/10/03

昭和35年のレシピ。

 『昭和35年』すなわちシェフ田中恒士、当時15歳。軽井沢・こけもも山荘の時代です。
時々、メニューには載せていない料理を僕らに作っては、
「〇〇!昭和35年!!」と名付けて、食べさせてくれます。
代表的で親しみやすい一品が「ポテトサラダ昭和35年」
誰もが一度は見た事があるだろう!マヨネーズとほど良く混ざり合ったポテトサラダに
斜めにスライスしたきゅうりが3枚とトマトをくし型に切って1つ飾るーー。
どうやら、誰もが「見た事ある!」って言いたくなる料理が昭和35年にはたくさんある様です。
 
(※余談ですが、トマトを種をこぼさずして切る方法はヘタを根本から取り、トマトの表面を見て頂くと、いくつかの谷(線)があります。谷に沿って包丁を入れる事できれいにトマトのくし型切りができますよ。)
 
中でも、ひとつご紹介したい料理が『ミートスパゲティ・昭和35年』。
5種類のお野菜を細かく同じ大きさに切り分けて、じっくり炒めたお野菜の甘みとお肉の旨みが
ほど良いトマトの酸味と一緒になるのも醍醐味ですが、
湯がいたスパゲティをバタで炒めるーー。
これだけで、グン!と日本人が大好きな洋食になります。
スパゲティがもともと日本に入って来たのは明治の初めと記されていますが、
当時はコレをいかにして食すか試行錯誤が繰り返された様です。
湯がいたスパゲティを流水で洗うーー。
食感がお気に召さず一日置いて、うどんの様な食感にしてみると言った風にーー。
僕は、作り手側としてこの様な調理の仕方が間違っていた。とは言わず、当時の料理人が考えだした
立派なレシピ、保存方法ととらえています。
僕にとって、スパゲティを流水で洗い、サラダ油を馴染ませる事はシェフから教わった技ですが、
『ミートスパゲティ・昭和35年』をお客様までお届けするにあたって、大切なポイントなのです。
それでは、皆様!洋食こけももの『ミートスパゲティ・昭和35年』どうぞよろしくお願いします。
 
 

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